大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(あ)2169 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人A弁護人栗林敏夫の上告趣意は、後に添えた書面記載のとおりである。

同第一点第二点について。

所論は、原判決の憲法違反を主張しているが、実質は独自の見解の下に、原審の

事実誤認又は法令違反を主張するのであつて、刑訴四〇五条の上告理由にあたらな

い。論旨は要するに、被告人は本件モルヒネ注射液が、麻薬取締法にいう麻薬であ

ることを知らなかつたから、事実の錯誤があると主張するのであるが、調書を調べ

て見ると、元衛生兵であつた被告人は、第一審において明らかに、「問、貰い受け

る時はモルヒネと判つていたかね、答、判つておりました」と供述しているのであ

り、且つモルヒネの所持が法の禁ずるところであることを知らなかつたということ

は、単に法の不知であつて、法の不知が故意の要件でないことは、当裁判所の判例

とするところであり、今これを改める必要を認めない(昭和二四年(れ)第二二七

六号同年一一月二八日第三小法廷判決、集四巻一二号二四六三頁参照)。

同第三点について。

前論旨を前提とする量刑不当の主張であつて、もちろん、とることはできない。

よつて刑訴四〇八条により全裁判官一致の意見により主文のとおり判決する。

昭和二七年三月一八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

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裁判官 本 村 善 太 郎

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